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zoom RSS 「ぼくのなやみ」

<<   作成日時 : 2014/04/01 14:40   >>

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 忘れられない作文があります。2年生のAくんの作文です。Aくんのお母さんは、ときどき寝たきりの生活になってしまいます。そのお母さんへの気持ちを綴った作文です。

    ぼくのなやみ
          
 ぼくは、お母さんがねているから、本当につらいです。いっしょにあそべなくて、本当にママとあそびたいです。
 ぼくは、ママにごはんを作ってやりたいです。でも、ぼくは、ただおにぎりや、たまごごはんや、ウインナーごはんしか作れない。だから、ぼくは、本当に本当に、つらいです。
 ぼくは、早く高校に入って、お金をかせいで、何か買ってやりたいです。
 今日も、「行ってきます」も言えず、来てしまいました。それがいちばん、つらくてつらくて、何日もがまんをして、がまんをして、本当につらいです。
 ママは、○○(地名)で、一回けいれんがおこって、そのときは、大なきしました。そのけいれんを、ここでまたおこすのは、とてもいやです。だから、めいわくはかけたくありません。


 子どもは、自分の願いが叶わないときに、そのことをマイナスに受け止めてしまいがちです。しかし、願いには、自分や大切な人へ向けた尊い気持ちがつまっています。その尊さを周りの子どもたちと確認することによって、マイナスに受け止めていることを誇りに変えることができます。

 また、その誇りに変える取り組みの中で、他の子も自分の誇りに気づいていきます。そのことをクラス全員で行いたくて、Bくんが遅刻して学校へやってくるのを待ちました。どうしてもBくんにいっしょに考えてほしかったのです。Bくんにも誇りをもってほしかったからです。

 Bくんは、Aくんが作文を読んだ後も、クラスの子が発言した後も、何も発言しませんでした。表情もいつもと変わらない表情でした。Aくんの作文はBくんの心を揺さぶるだろうと思っていた私は、何も反応しないBくんに落胆していました。ああ、Bくんにとっては空振りになってしまったかと。

 ところが、夕方に聞いたAくんのお母さんの言葉で、落胆は一気に喜びに変わりました。

 Aくんのお母さんは、授業後にBくんがAくんの家に行ったことを教えてくれました。Bくんは何度もAくんの家へ行ったことがあり、Aくんのお母さんが大好きです。Bくんは、寝ているAくんのお母さんに、
「ぼくがついとったるでな。」
「早くよくなるといいなあ。」
と言い、ずっとふとんの横に座っていたそうです。

 私たちは、言語や行動に表れたものがすべてではないことを知っています。しかし、教師が気づかないところで子どもは育っていると思うことは、単なる自己満足に酔いしれることになりはしないかという思いが、見えないものの可能性をいつの間にか否定していました。

 もっと子どもを信じてもいい。そう教えてくれたのは、Aくんの作文とBくんでした。

 


 

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